というワケで平沢進のライブを観てきたが、なんとも形容しがたい。例えるなら”魂に善い刻印を受けて”帰ってきたような、そんな感じだ。行ってよかった。
客層は老若男女問わず広かったが、若い男女や友達連れも多くて意外だった。もっとこう、見るからにややこしそうな”猛者”が多いだろうと期待していたが。ちらほら居たが。(ちなみに彼らはとても礼儀正しく親切だった)
さて
ライブ自体のクオリティは高く、伸びのあるハイトーンボイス(なぜ歳を取るごとにクリアな高音になるのか)や、レーザーハープ、ギターを蹴り上げるパフォーマンスも健在で、これでもかというほど中身がぎっしり詰まったセットリストだった。関西の馬の骨(平沢ファン)大興奮。
個人的に、チェロとドラムを左右に配置したステージは楽曲のニュアンスを視覚的に補助し、見た目にも楽しく、迫力もあった。今後は公演ごとに、違った演奏者を導入していくのかな。
ラストは会場一体となって「鉄は だんだん切れ だんだん切れ」の合唱。こう書くととんでもない字面だが、「鉄切り歌」は本当に素晴らしい曲だ。「オーロラ」の後もあり、不覚にも涙が出た。
……実は前日にうっかりチケットの入った財布を落としてしまって、泣く泣く同日のチケットを2枚購入して向かったんだが、それでも来てよかったと思えるライブだった。
「第9曼荼羅」大阪公演ライブレポおわり
有志の馬の骨による見事な献花。すごい精巧だがなぜか笑いが込み上げてくる
今回ライブで聴けて一番興奮した曲。
関西に馴染みの薄い師匠にとって、初日はやはり少々やり難そうに感じたかな。機材を搬出しての出張ライブの疲れもあるんだろうけど。いや、どうか何度も足を運んでもらって、ノリノリの前のめりで待ち構える関西圏の馬骨どもを、軽く足先であしらって頂きたいモノである。